最近読み直した本
事務局長・行政書士の大坂です。
最近読み直した本を三冊ご紹介します。
1 法律を読む技術・学ぶ技術(吉田利宏)
法制局の元キャリア官僚の吉田利宏さんが、これから法律を学ぼうという方に向けて書いた本です。
10年程前、行政書士の資格試験の勉強を始めた頃に読んだ本です。
法律をこれから学ぼうと考えている人に、おすすめできる本か、確認するべく、読み返しました。300ページほどありますが、平易なことばで書かれており、法律用語には、わかりやすい解説がついているので、とても読みやすく、スムーズに読み進められると思います。
私が所有しているのは、第二版ですが、おととし第四版が出ています。それだけニーズがある本です。オススメです。
2 プロカウンセラーの聞く技術(東山紘久・京都大学名誉教授・臨床心理学者)
臨床心理学者であり、臨床心理士でもある東山紘久氏が2000年に出版された本です。3年前に79歳でお亡くなりになりました。
これも10年ほど前に、読んだ本です。人からお話を聞くスタンスをみなおそうと考え読みました。31章に分かれていて、気になるところから読み進められます。この本も大変読みやすいです。
思うところがあって、最近、改めて読み返しました。私が強く心にとめておこうと思った章は・・・
「聞き上手には上下関係はない」
「評論家にはならない」
です。タイトルを見るだけでもなるほど、と思えます。依頼者様から、丁寧にお話を聞き取り、そのお話を元に、手続きを進め、問題を解決する我々にとってとても大切なことだと思います。
3 暇と退屈の倫理学(東京大学大学院総合文化研究科教授・國分功一郎。哲学者)
もともとは2011年に出版された本ですが、2年前に文庫本で、再出版されたようです。
タイトルにある「暇」「退屈」とは?なんて考えるつもりもなく、書店で平積みされていたこの本の帯「2022年東大・京大で一番読まれた本」に惹かれて2年ほど前に購入しました。半分くらい読んで中断してしまったものを最近改めて最初から読み直しました。
「暇の中でいかに生きるべきか、退屈とどう向かい合うべきか」という疑問について、分析・考察から結論までが悉に書かれています。
哲学用語や難しい言い回しも出てきますが、(私も含め)哲学書を読み慣れていない方も、他の難読な哲学書よりは、「哲学書を読む楽しさ=書いてあることを考えながら読むことにより物事を筋道立てて考えることの楽しさ」を感じることが出来ると思います。
大辞林を片手に読み、読了まで20時間掛けました。専門書以外で、これほどじっくり読んだ本はありません。今後の自分に大きな影響を及ぼす本になりそうです。
事務局長・行政書士 大坂