「土用の丑」といえば「うなぎ」
連日の暑さに負けそうな事務員Sです。
先週末は土用の丑の日でしたね。
こうして毎年話題に上る「土用丑」の風習を調べてみました。
土用丑にうなぎを食べる風習は、夏場の売上不振に悩んでいたうなぎ屋から相談を持ちかけられた平賀源内※が「丑の日にちなんで、『う』から始まる食べ物を食べると夏負けしない!」という語呂合わせを考案したことに始まるそうです。うなぎ屋が「本日土用丑の日、鰻食うべし」の看板を出したところ、大盛況!それから、旬ではないうなぎを食べる風習が根付いたという説が有力で、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
※平賀源内は、江戸時代中頃の人物。本草学者、地質学者、医者、俳人、蘭画家、発明家。
それでは、土用とは何のことでしょうか。
土用とは、二十四節気以外で季節の目安となる「雑節」のひとつで、雑節は他に節分、彼岸、八十八夜、入梅などがあります。
土用は暦の立夏、立秋、立冬、立春の直前18日間ずつ、年に4回あり(夏土用、秋土用、冬土用、春土用)、この時期は土を司る「土公神(どくしん・どこうしん)」が支配すると考えられているそうです。土が最も働く時期とも言われており、土を動かす作業(柱立て基礎工事など)を忌む習慣があり、土に関わることは避けられてきました。加えて、転職、就職、結婚、開業、新居の購入など大きな契約や、新しく始めることは避けた方が良いとされてきたそうです。
続いて、丑とはご存知のとおり十二支のひとつです。普段の生活では年を数えるときに使いますが、古くから年、月、日、時間の数えとして使われています。
日本には、それぞれの土用に、干支の頭文字の付くものを食すと健康に良いという言い伝えがあるそうです。夏の干支は「丑」で、調べてみると他の季節にも組み合わせの干支がありました。
・夏は「土用丑」
夏バテや、熱中症に良い『う』のつくものや、『黒』い食べもの。
梅干し、瓜(きゅうり、すいかなど)、うどん、土用しじみ、土用餅、土用卵など
・秋は「土用辰」
夏の疲れが出てくる時期で、胃腸の働きが悪ならないように、また冬の寒さへの
準備時期として体力をしっかり蓄えることができる『た』のつくものや、『青』いもの。
サンマ(青魚)、たこ、大根、玉ねぎなど
・冬は「土用未」
風邪に注意が必要な時期。しっかり栄養補給しながら、ビタミンを多く含むもので
病気にかかりにくい身体をつくる『ひ』のつくものや『赤』いもの。
ヒラメ、ヒラマサ、ひじき、トマト、りんご、パプリカなど
・春は「土用戌」
五月病や、やる気がなくならないように『い』や『白』い食べもの。
いわし、いくら、いちご、イカ、いんげん豆、芋など
季節の変わり目である土用の期間は、気温や湿度などの関係で自律神経が乱れやすく、体調管理に気をつけるよう伝えられてきたのでしょう。これらは先人の知恵ですね。辰、未、戌の干支がそれぞれの土用の組み合わせに選ばれた理由も知りたくなりました。
まだまだ暑い日が続きます。
旬の食べ物や、体に優しい食べ物で体調を整え、元気に夏を乗り切りましょう!
みなさまどうぞご自愛下さい。
事務員S